発酵バター

もう2年半程前か、湯布院の「ベーカリー山中」さんのマスターが亡くなられたのは。山中さんとは「ゆ~パ連」で知り合った。湯布院パン屋さん連合のこと。湯布院のパン屋さんが一堂に会して、交流親睦を深めようとした会。現在は空中分解的な感じ。これもまたいつか復活するといいのだが。その会で知りあった山中さんは、なんと60を過ぎてパン屋へ修行。そして子どもに喜んでもらえるクロワッサンを作るのが夢だった。彼の店に行きパンを食す。そして彼もオニパンにやってきてパンを食した。2回目に来たとき、自分が膵臓がんのステージ4だと告白した。同席していた奥様は動揺することもなく凜々しく寡黙に座っていた。

パンの経験は短かった彼だが、その思いはとても大きく強く、こだわりがあった。そのこだわりはバターだった。クロワッサンを発酵バターで焼いていた。さらにカルピスバターを使ったクロワッサンも焼いていた。それが、私の脳裏によみがえってきて。そのきっかけは・・・

このクッキー!時々豪華なものを贈ってくるお客様から届いた。

見た目はどうってことないクッキーなのだが、発酵バター25%(粉に対して)使用。サクッとした食感とともに、甘くうっとりとした香りの発酵バターが口に広がる。幸福感に満たされてくる。

これか~山中さん!きっと同じ感覚を味わったのだろうなあ。こんなクロワッサンを作りたかったのだなあ~。

私は、そこまでわかっていない、バターのこと。これからもっと勉強しよう。

とりあえず、発酵バターのクロワッサンを試作してみることにした。明日より!

楠どら 住民反対運動!

Info(或いは折々帳)を愛してやまない読者であれば、「楠どら」といえば日本一のどら焼きだとご存じかも。私が愛してやまないどら焼き。その餡子はおいしすぎて、オニパンの餡子作りにも影響を与えたとか。いろいろ書いた覚えがあります。

その楠どらが大阪から送られてきました。義理の姉が気を利かせて私のために贈ってくれたものだと思います。

私が大阪時代勤めていた職場の近くに(門真市)あったお菓子屋さん「まむ多」の商品です。門真市は茨田(まんだ)の堤(つつみ)が歴史的遺物で有名。古代に造られた堤防のことです。その堤防を強化するためにクスノキが植えられていました。あちらこちらに大きなクスノキがあります。茨田というのは当時の地名でそこからお店の名前をとったのです。お店の社長と親しかった私は、楠どらが生まれたきっかけも教えていただきました。以前はお菓子屋ではなく焼き鳥屋かなにかだったとか、まんじゅうを作り始めて、どら焼きも。一生懸命研究して作っていたのでしょう。あるとき配合を間違えて作ったものが、おいしい!ということで。失敗から生まれたのがこの「楠どら」でした。

お店のある萱島(かやしま)が、道路拡張工事でお店が立ち退くことに。大和田という同じ京阪電車沿いの場所へ。しかし、よほど地域住民から愛されていたのでしょう、反対運動が起きたとのこと。普通メガソーラーじゃあありませんが、建設されると言うことで反対運動が起きるのが常道。まむ多の場合立ち退きで反対運動が。こりゃあすごいこと。そのおかげで、小さなお店に作り替えて存続することに。オニパンもそんな風に愛されてやまないお店になれればいいなあ。

胸キュン ドライトマト

昨日二人のサイクリストが、作業着を着て、たくさんの薪を軽トラに積みやってきた。自転車に乗ることにおいてセミプロ的な方なのに(二人のうち一人は)、他のことでも何でもやってしまうオールラウンドの能力には脱帽してしまう。このInfoを毎日更新しているのは、実はそのサイクリストのブログの影響でもある。日々更新するブログの中身の濃さにも脱帽。私も年なのに、つい若気のやる気がわいてくるから不思議。Infoを書こうと思えば、書く中身が必要になる。そして、日々の暮らしを見つめてみると、些細なことではあっても書くことはいろいろあるものだ。そして自分を見つめる、暮らしを見つめる時間にもなる。

彼らに最近の新作を食べてもらった。二つ。一つはそれほど自信があるものではなかったが、今ひとつは自信作。私が食べて気に入っているものはきっとおいしいに決まっている。

それはドライトマトパン。

いつも手厳しい直言を放つ彼だが、このドライトマトパンには率直に「おいしい」と感想。そして陽気な連れの友人がパンを胸に。「撮ってよ」と催促。

おっと~これだ!私の頭にひらめきが!

ハート型のドライトマトパンのキャッチコピーが浮かんだ。

「胸キュン ドライトマトパン」

このコピーに惹かれてドライトマトパンを食べたお客様は、次にそのおいしさにリピ確定!のはず?!

木草舎に行ってみた(移動販売で)

昨日の移動販売はOBS、森町。そして大分医大へ注文の商品を届ける。移動販売で少しパンが残ったのでさらに知り合いの簑原さんのとこへ。以前ここでも移動販売をやっていた。

着くと簑原さんの奥さんがいつものように糸鋸を使って作業中。毎度真剣そのものだ。パンを見てもらっていたら、通りがかりの女性が「オニパンさんだ~!」と駆け寄ってきた。たくさん購入してくれた。

さて、簑原さんの木草舎(もくそうや)のことは以前Infoで書いたことがあった。中川政七商店の本を紹介してくれ、オニパンブランディングを考えるきっかけとなった件。木草舎は現在東京のデパートなどへも商品を卸している。例えばこんなものを作っている。

これらを簑原さんが中心となり子育て中のお母さんが参加して製作しているわけだ。その製作過程を見せていただいた。

私はとても不器用なのでこんなものを手作りで出来るものなのか半信半疑だった。しかし簑原さんは全て手作りだと言って見せてくれた。

まずはこの端材に型紙でかたどった犬の絵を糸鋸で切り取っていく。これは集中力がいりそう。

切り取れた!これを磨く。

磨くのはこの自動サンダー。

多分紙やすりなども使って丁寧に磨くのだろう。そしてクリアなラッカーで塗装。

ただの飾りにするのではなく、日常の生活用品として作ることが大切だ。そうしないと売れないだろう。だから、どんなものを作るかはどんな場面で使えるかという発想力が商品にとって一番大事なのだろう。ただかわいいのではなく、使用価値があること。

何の変哲もない端材を使っている訳ではない。

よく見ると木目が細かくそれが美しい。杉は杉でも150年もの!驚いた!高いだろうなあ~と思ったが違うとのこと。特殊なのであまり商品として使えないらしい。だから・・・・

簑原さんちの物置はこんな立派な材が一本柱として使われている。知人の大工さんが「やるわ」と、持ってきたらしい。

簑原さんちの愛犬「まる」ちゃん。

猟犬の女子だ。怖げだが、かわいい。はじめは私に吠えていたが、何度も行くので、今では喜んで寄ってくる。そのまるちゃんの立派な犬小屋には・・・

こんな表札が。糸鋸技術すごいなあ~!

干し柿パン・・・と休日の運動

昨日はInfo書けなくて失礼しました。最近はアクセスも多くなってきて、楽しみにされている方もいるようで、無駄に時間をとらせてすみませんでした。この間、移動販売が忙しくなっていて、たくさんの量のパンを焼いています。昨日の場合3カ所の移動販売場所で3カ所目でほぼパンがなくなっている状況が前回あり、そうならないようにと頑張ってたくさん焼きました。それで朝、Infoを書く時間がなくなり・・・と言うわけです。

だから、力を入れる内容の時は前日に書いておかねばね。

さて、期待の干し柿パンの試作は、少し行き詰まっています。ステッキのような成形を考えていました。しかしそれはやめて、こういうパンとして完成。シンプルだけれど試食してグッドでした。

名前は「干し柿クリチ」。お値段は170円です。明日ぐらいから店頭にお目見えいたします。

最近忙しくてなかなか運動が出来ていません。寒いし・・・自転車に乗る元気も出なくて・・・山に登る時間もあまりないし。しかし、適度な運動を見つけました。

それは、エコーラインのウォーキングです。

エコーラインの入り口に車を止めてスタート。

こんな風に自然を味わえます。入り口まで車で10分かかりません。町中をウォーキングよりはるかに気持ちよく、そしてある程度ハードなので体にも良い。塚原側から由布岳登山口(峠)を超えて猪瀬戸側まで3.5キロ。往復で7キロ。時間は1時間半。適度な運動です。