フランスパン

大阪にいるころ神戸の「ビゴの店」に行って、フランスパンを買ったりしました。私にとって、フランスパンは最終目標であり、フランスパンをしっかり焼けるパン職人になるのが夢でした。仕事をやめて、「7カ月ほどフランスに行く」と女房に言っていましたが、結局行ったのは東京でした。あこ酵母の製造元「あこ庵」でパン修業。あこ庵ではフランスパンの製造について学ぶ機会はありませんでした。
続いて、「日本パン技術研究所」の研究生となってパン製造を学びました。一応フランスパンも学んだのですが、ほとんど身につけることもできませんでした。そして、パン屋開店。上の写真は開店当初のお店に並んだフランスパンです。下のものは、今日お客様が撮ってくれた最新のフランスパンです。別府から来られたYさんは、「ここのフランスパンはとても見事!クープがきれいで、エッジも立っている。感動するわ。」それを聞いていた私の方こそ、感動でした。誰から教わったわけではありません。ただ日々、細心の注意を払い、工夫とその結果の積み重ねでここまで来ました。もちろん、まだまだ未熟な腕前ではありますが、人間って進歩するものだなあと思います。写真を見れば「論より証拠」ですよね。

 

塚原に春が来た!

冷たい、寒い、辺鄙(へんぴ)、陸の孤島なんて言われている塚原。夜になれば真っ暗。人里離れている感じの我が店オニパンカフェ。雪の降る日は、一日中お客さまを待つ日も。暖かくなってくると、木の芽や草はらの緑がチラホラ顔を出してきます。
でもパン屋のおやじである私にとって、春が来たと感じる出来事は、お客様がたくさん来てくれること。今日は日曜日。晴れ。暖かい。するとどうでしょう、朝早くからからお客さまが、お客さまが、・・・。いや、こんなに塚原に人がいるなんてと久しぶりに感じた一日。
やっと塚原に春が来た!って感じましたね。 お店のテラスにある楓の木の幹に巣箱をとりつけています。野鳥の好きなお客様が、シジュウカラ用に作ってくれたものです。私はお店がお休みの日は必ず巣箱を観察していました。すると、2羽のつがいのスズメがその巣箱を意識して、盛んに入口の穴に顔を突っ込みます。その巣箱は、シジュウカラ用で穴の直径が2.8センチ。3センチ以上だとスズメが入るからとのこと。でも、うちのスズメはその巣箱が気に入ってしまい、新婚生活の新居にしようと企んでいるようです。長い間顔をつっこんだり出したりしていましたが、ななんと、穴の中に入ろうと首から胴体を無理やり突っ込んでもがきだしました。そしてコツがわかったのかストンと中へ。それからというもの、せっせと藁を新居の中へ。愛の巣が出来上がりました。野鳥の専門家であるお客様の話では、「もう卵が産まれているでしょう」とのこと。どんな赤ちゃんが顔を出してくるのか。ここにも塚原の春がありました。