小春日和

慌ただしい朝の労働の合間、Infoの記事どうしようとベランダに出た。そこにはあったかな日差し、猫と犬がひなたぼっこをしている(窓ガラスの内が猫、外は犬)。もう家族だから、お互い牽制し合うことはなくなった。あったかな太陽の恵みを分かち合い、幸せなひととき。

私も仲間に入り、ぼ~っとベランダの椅子でよどむ。音のない陽光のぬくもりが私の体を抱え込み、ほんわりと幸せのハンモックに抱かれる。

もう何も必要ないなと思える小春日和のベランダ。

三平は何も言わず、私の膝に体をすり寄せる。シャッターを通して、七色の帯が大気に揺らいでいる。犬も人も猫も、すべてを和みの世界へと誘う。

ついさっきまで、冷蔵生地の食パンの発酵加減への発見に、心かき立てていた私。何かその発見さえも、この小春日和の中ではどうでも良いことに思えてくる。