「虎に翼」が終了した。録画した一話一話を、まとめ見しながら、なんとか同時に終了した。忙しい朝の時間に流されるドラマとしては異彩を放っていた。こんなに中身の濃い、シーリアスな真面目なドラマがあっただろうか。たくさん見てきたわけじゃないけれど、夢やロマン、友情や家族愛など、誰しもの感性にスッと入ってくる感動的なストーリーが常道だった。
「トラツバ」は、とことん妥協せずに、世の不合理を追求していた。NHKがここまで放映するかと、よくぞ放映したと、拍手を送りたい。「クローズアップ現代」で桑子さんと対談していた脚本家の吉田恵里香さんのまっすぐな意見・考え方になるほどと思った。世界にはいろいろな立場の人が生きていて、メジャーな光が当たる世界の人たちをスポットライトの中に置くエンタメ。しかし現実は、エンタメにとりあげられないような立場の弱い人や無視されてきた人たちも暮らしている。トラツバは、そんな人たちにもスポットを当て、ストーリーの中に自然に生かされていた。それが多くの人、視聴者に共感をもたらしたのではないかと私は思う。
詳しく書いている時間的余裕がないが、最終日の回は良かったあ~!!団子屋での松山ケンイチが扮する元最高裁判所長官の言葉に、意見する法律関係の女子、特に弁護士のヨネさんの言葉!
桂場「それは君が佐田寅子だからだ。君のように血が流れていようとも、その地獄に喜ぶ物好きは、ほんのわずかだ」
山田よね(土居志央梨)「いや、ほんのわずかだろうが、確かにここにいる」
明律大学女子部の面々、玉(羽瀬川なぎ)、轟太一(戸塚純貴)の顔――。
桂場「失敬。撤回する。君のようなご婦人が特別だった時代は、もう、終わったんだな」
桂場が団子を口に運ぶのを遮り、寅子は「はて?」――。「いつだって私のような女はごまんといますよ。ただ時代がそれを許さず、特別にしただけです」。桂場の額に付いていた桜の花びらを取った。
もうここでやめるが、久々に良いドラマだった。
さて、オニラスクが登場。お味は改良の余地あり。お試しを。

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