豊後富士と言われ大分県を代表する山が由布岳。我が由布市はその山から市名をとった。ネットで由布岳の画像をググる。するとほぼすべて、こんな由布岳が現れる。
私もこの姿に深く感動して、由布市に住みだした。別府市から由布岳正面登山口を経て湯布院盆地へ下りていくアプローチは素晴らしい景観だ。なだらかな綠のスロープが広く長くつながり、由布岳へ溶け込んでいく。鬼の角のようにも見える西峰と東峰。この頂上がバックの青空に映える神々しさ。特に雪の積もった峰が青空に浮かび上がる絵図は芸術的だ。
そう思って疑いもなく由布岳を眺めてきた。けれど、そればっかりでもなさそう。先日、自治区の役員さんと塚原巡りをした。私も役員になり、塚原の全体像をしっかり把握せねばと、二人で社会見学をした。彼はリックスプリングバレーで立ち止まり、「ここから見える由布岳が男性的で最も素晴らしい!」と言う。へー、なるほどなー、そういう見方もあるなあ。リックからしっかり由布岳を眺めたことはなかった。
どっしりしている。キリッとした姿の盆地側からの図とは違う。塚原の住民は、これが真の由布岳の姿だと昔から言ってきたようだ。だとすると、私の由布岳は、オニパン畑から見える由布岳がきっと死ぬ間際に浮かぶ由布岳の姿だろう。塚原に憧れ、ここで35年過ごし、ずっと見てきた姿(89歳で死ぬとすれば)。
この由布岳も東側から見ると、痛々しい姿を見せる。何百年も以前より続く崩落。
父母のいる別府霊園から見える由布岳は・・・
崩落場所が見えている。額に傷を持つ武士の由布岳か。
近場に住む人々はこれが私の由布岳だと主張するが、豊後富士の名前が示す真の姿は挾間から見える由布岳だという。確かに!私はこれが本当の姿なのかと思った。
独立した美しい姿だ。
あなたはどれが本当の由布岳だと思いますか。
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