騒音問題

週に一度は日記を書こう。と思いながら、なかなか書けない。先週も忙しかった。土日は天候にも恵まれ、さわやかな風が気持ち良い日々となった。朝からお客様も多く、てんてこ舞いの一日だった。お手伝いさんに来ていただいてるが、朝の6時半ごろより3時間しっかり手助けしてもらっている。その援助がなければ、お客様に対応できる量は作れそうにないのが実態だ。「量が多くなると、品質が落ちる」と言われないように、気を配らなければならない。自分で言うのもなんだが、味は、開店当初より、格段に前進していると思う。同じものを作り続けていると、人間は現状に満足せずに、より高いものを目指すようになるようだ。例えばデニッシュペストりーの仕上げ(飾り付け)などその典型で、色々とこだわってしまう。最近は、販売のお手伝いさん(コマッチャン、アッコサン、ナッチャン)が、デニッシュの仕上げをしてくれることが多くなった。材料は主にママがつくり、飾り付けはその3人の個性に任せている。そんなこんなで、とにかく今のオニパンカフェは、私一人ではパンの製造も大変な状況となっている。(ありがたいお話ですが)

私のお店の近くに貸別荘をしているお家がある。以前より、そこに泊まるお客さんの騒音に閉口していた。「山中なので、自由に遊べる」的な宣伝もあったようで、深夜まで、カラオケ、花火、宴会などをやるお客もいた。先日も学生の合宿があり、バスで大人数が泊まっていた。楽しそうな笑い声やおしゃべりも、夜の9時まではそう気にはならない。しかし、10時を過ぎ12時を過ぎいつ終わるのかと気になりだすともう駄目だ。結局夜の(朝の)3時頃まで騒いでいた。翌日意を決して、その学生たちに苦情を訴えた。そして「大学に戻ったら、この件をみんなで話し合い、総括しなさい。」と最後に付け足しておいた。騒音問題の一番の原因は、旅行会社のお客への説明や忠告の問題であり、楽しむお客たちに最大の責任があるわけではない。ましてや青春時代のど真ん中、自然の中で夜を徹して語り交流することは良き思い出となること間違いない。その思い出に、苦い水をぶっかけるパン屋のオヤジの役をするのは嫌ではあるが、そうだからと行って、我慢するのもおかしな話で・・・。だから、私としては、文句を言いつつも、彼らの良心を信じつつ、反省会の話を付け足したわけだ。
翌日、ゼミ担当の先生から、謝りの電話が入った。「あれっ」と思った。あの学生たち、先生にちゃんと話したんだ。少しは悪いと思ったんだな。旅行会社にも、厳しく抗議し、言うことは言ったので腹の虫もおさまり仕事に集中できる状態になっていた。数日して、福岡の見知らぬ方から小包が届いた。開けると中から、お菓子が・・・手紙も添えられていた。ほんと、嬉しかった。彼ら、まじめに私の気持ちを受け止め、反省会をしたのだ。詫び状の文面は、丁寧であり、しっかりしたものだった。彼らの存在が急に近くなり、親しみまで感じだした。
クローズアップ現代という番組に騒音問題が取り上げられていた。今、都会の公園の騒音が問題になっているとのこと。騒音は決してデシベルの大小ではなく、小さな音でも煩わしい音(煩音)であれば、気になり、トラブルの原因となるとのこと。煩音になるその原因は、コミュニケーションがない、繋がりのない関係がひろがっているからだと分析していた。
北九州市立大の学生さんのお手紙は騒音について考えるきっかけと、人間話せばわかるという希望を与えてくれた。

ナッチャンの仕上げです。内容は、洋ナシの赤ワイン煮(ママの手作り)安心院の園田農園(オニパンのお客様でもあります)の葡萄をシロップ漬けしたもの、生協のキューイをシロップ漬けしたもの、お客様のSさんが作ってくれた桑の実のジャム、うちのプランターで育てているミントの葉です。結構手がいっているフルーツデニッシュです。おいしいですよ。

「合宿終了後、全員で集まり、私たちの行動がいかに軽率であったかを話し合いました。」とのこと。私としても、エネルギーを出して良かったと思った、嬉しい一文です。この手紙をコピーし、お菓子も分けて、ご近所の方々に配ろうと思います。