デニッシュ生地の変更

この間ずっと考えてきたことがある。デニッシュ生地のこと。全てのパンを国産小麦で作るという目標を開店当初より思い続けてきた。そして約2年前に実現できた。その際、最後まで苦労してきたのがデニッシュ生地だった。いろんな小麦を試しようやくたどり着いたのがプラムとシリウスという小麦。課題はあるものの、とりあえず現段階ではベターの小麦だと思い2年近く使用してきた。

以前からの常連さんたちの中には、「オニパンのクロワッサンはフランスのものに負けないな」なんて言ってくれる方もいた。先日も福岡から来たお客さまが、ここのクロワッサンに感動したと同様のお言葉。そうなんだ・・・と複雑な思いが頭をもたげる。

国産小麦・・・ここにこだわりながら、今までのおいしさには及ばない。それは私にも分かっていた。

最近のこと、久しぶりにクリームチーズデニッシュを食べてみた。デニッシュにもかかわらず生地がゴワゴワして、固まるような食感があった。旨みも今ひとつ。なるほどと思った。この間クリームチーズデニッシュの売れ行きが芳しくない。美味しいメニューは必ずリピーターがつく。うまいという声が聞こえてくるものだ。しかし、クリームチーズデニッシュがおいしいと言う反響はない。

なるほどと思った。ちょっと愕然とした。あんなに美味しかったクリームチーズデニッシュが・・・・。

生地の問題である。小麦があっていないのだ。いくら国産小麦でも、これではダメだと思った。小麦を元に戻そうと考えた。

一週間ほど前より粉を替えた。

今朝のクロワッサン。おいしい!!そしてクリームチーズデニッシュも様変わり。というか、元に戻った。同時に「オニパンのこだわりポップ」も変えた。

『すべてのパンが国産小麦です』はとりやめます。デニッシュとオニ食は国産小麦ではありません。