新作への道

オニパンのお客様はリピーターさんが多い。一見さんは少ない。これはありがたいことだ。オニパンを気に入ってくれている方がたくさんいるほどに、お店としての継続力は高まる。お客さんを引き留め、つなぎ続けるためには飽きない商品を増やすことが大切。むしろご飯のように、食べるほどにこれじゃなきゃ!となるような商品づくり。こういう商品はできるだけシンプルなものが向いている。食パンやフランスパン、カンパーニュ系など。味が濃いものは飽きやすい。

しかし、人生と同じように、パンの世界でも刺激や感動もほしい。ただただ地道で平坦な或いは静かで平穏な時間だけでは物足りない。

だから、新作への道も追求する。そしてリピーターが多い店ほど、時々の刺激と感動もほしい。一見さんや観光客相手であれば、同じもの(もちろん優れた逸品)でも通用するのだが。オニパンはそこまでの逸品作りには到達していないから、あれやこれやともがきながら頑張っている状況。

アンテナを張り、おいしいものはないかと、探索する毎日。移動販売はその点いい。お店の中だけで仕事をしていれば、おのずと世界は狭まる。移動販売の帰りにほぼ毎回、お店に立ち寄って買い物をする。大体がコンビニ。目新しいメニューを購入する。結構いいアイデアが浮かんだりもする。

絶えずいくつかの新作アイデアを引き出しに持っている。そうして、少しずつ試したりして、形を作っていく。それが楽しくもある。

自作のジャム7種類。これらも引き出しの材料。たまる一方であまり使っていない。何かに使えるだろうと思いながら考え切れていない。日々考えること多し。パンだけではないしね。これが人生。これも人生。