アイスパン 

世間の話題は「暑いねえ」につきる。本当は、現在進行中の参議院選挙、世界に目を向けるとウクライナへのロシアの侵攻問題とか中国の香港弾圧問題とか・・・・気になって気になって・・・でも「暑い!」が世間の会話のビッグデータートップなんだろうな。

10年前から、暑い夏に食べられる、冷たいパンは出来ないだろうかと考えてきた。夏の休日に島根県の出雲神社の近辺をふらふらと散策していたときパン屋でもない駄菓子屋風のお店に「アイスパンあります」と書いた紙が貼られていた。お~!何じゃこりゃ~とお店に入り「アイスパン」を購入。それは、どう見てもメロンパン。それを凍らせていた。ガリガリっと食べる。なるほど冷たいわ。しかし、発想がシンプルだなあ。でも暑いときは「アイスパン」という名前だけで、飛びつきたくなる。「かき氷」の暖簾と同じように。

そして、開発熱に火がついた。オニパンの目指すアイスパンは冷凍メロンパンではないぞ!イメージ的にはアンデニッシュ(メニューで見てください)のアイス版。アイスクリームのような甘い味になるだろうなと考えた。10年近く前のオニパンのメニューはまだまだ数も多くなく、力量もあまりなく、そのくらいの発想しかなかった。とりあえずその路線でと考えた。

普通アイスパンと言えば、パンにアイスクリームを挟んで売っているものがほとんどだと思う。オニパンのアイスパンは全体を凍らせて販売する方向で。そうすれば、ストックも効くし。パンを作るケース(型)をどうするか。考えたあげく出てきたのは、大阪のジャンボたこ焼きの型。餡子を入れる部分が小さいとまずい。しかしその型はとても重い。やりづらいが今もそのまま使っている。

重さが2キロくらいはあるだろう。お笑いだな。しかしこの型のおかげで、珍しいキノコ型のパンに仕上がった。生地はデニッシュ生地。ふつうの菓子パンの生地だとパサパサしてしまう。バターの多いデニッシュ生地は凍らせてもしっとりしている。

しかし、当時は必死。本人は必死。餡子を入れて凍らせると固くて歯が立たない。おかしいなあ、何で普通のアイスは餡子が柔らかいの?餡子の作り方も知らなかった。凍らせるときは砂糖を増量しないといけないことを知った。

こうしてアイスパン誕生!もう8年くらい前かな。やっと知られるようになり暑くなると「アイスパンはまだですか?」との問い合わせが来るようになった。

そのアイスパン、これからが旬ですよ。