真実はいつも闇の中? 懐中電灯を持って真実を見極めなければ №101

いよいよ101回目の折々帳です。気持ち新たに、日々の思いを素朴にかつ真心を持って、記していきたい。

パン屋のブログではありますが、パンにこだわらず、人間に関わる一切のことを書いていきたい。
今の私にはまだ見えていない、感じていない多くの価値ある宝物が、この人間社会に存在している。私はその一端を今までの人生で垣間見てきた。それは音楽であり、自然であり、スポーツであり、食であり・・・・。人が関心を払い、取り組むこと、そのすべてに感動があり値打ちがあるのではないか。もちろん欲望や邪悪な心が呼び起こすものは、極力ふるい分けていかねばならないのだが。

まだ知らぬまだ味わっていない体験をすこしでも取り入れたい。それを書きとめる行為は、自らの血肉とする作業につながり、それは、自分自身の成長とも深くかかわることである。
青年時代に敬愛していたカールマルクスと言う思想家が言った言葉を私は今でも大事にしている。「私にとって、人間に関わる全てのことが関心の対象である」そしてもう一つの言葉。
「全てを疑え!」

ちょっと硬めの文章になりそうですね。まあ、そういうときがあってもいいかな、ということで、今回は「全てを疑え!」をテーマにいま私の思っていることを。

何のための大飯原発再稼働なのか
最近「フェイスブック」とやらを始めました。ツィッターなどにもついていけてない私ですが、フェイスブックは観光協会の役員さんのお勧めでやることに。
「ソーシャルネットワーク」という言葉が今流行りだそうですが、フェイスブックを始めて、その意味が少しわかりました。
フェイスブックは本当にすごい機能を持っていて、まさに「人間に関わる全てのこと」で、友達関係を構築していくネットワークです。自分の興味関心で全く知らない人と交流が持てます。その人の友達ともどんどんつながって行ける仕組みになっています。フェイスブックのウォールという画面上で情報を交流します。その情報は見ている本人が他の知らない人に知らせていこうと思えば「シェア」という機能で簡単に流すことができます。
近ごろのスマートフォンやパソコンは優秀で、その場で撮った映像を生でそのウォールに流すこともできます。フェイスブックをやっている著名な人などは多分何千何万人もの友達を持っていますし、その友達がまたその友達に生の情報をシェアすると、立ちどころに多くの人が生の(真実の)情報を手に入れることができるわけです。「アラブの春」が起きた原動力として、このフェイスブックの活用が言われていましたが、なるほどです。真実を知った人々が、情報をとり合い、大きな行動を組織して行ったのです。

最近私はこのフェイスブックで色々と学習をしています。
以前より関心のある、「原子力発電所」についても新たに情報を得ています。
京都大学の原子炉実験所 助教の小出氏の講演などを聞いていて、「う~ン、これは、もっと考えなければ!」などと思ったり・・・。
これが真実だ!と決め込んでしまうのは、あまりに根拠が少ない私の知識なので、慎重に慎重に判断しようと思っていますが、今の政府(あるいは大手メディア)が流している報道は、おかしいと思えることが多すぎる。

夏を前にして、大急ぎで再開した大飯原発。「電力が足りない」を合言葉に、福島第一原発事故の原因や現在の状況も分かっていないのに「安全だ」と関係する調査委員会に発表させての強引スタート。
最近九電から「計画停電」のハガキが届きました。「そっかー、電気足りねえんだなー・・・?」
でも、待てよ!電気が足りないという確実な証拠はどこにもない!先ほどの小出氏も政府の資料をもとに「電気は足りている」と説明していた。国会でもその質問に政府は明確に答えられない。現に
昨年も原発なしで大丈夫だった。
今年も大丈夫だったら原発の必要性の根拠がなくなってしまう。
日々のことで忙しく動き回る善良な国民に、この計画停電のハガキは「電気が足りない」と思い込ませるに十分な有効で確実な方法です。まさか善良な国民は電力会社が「ウソ」を付くわけがないと思うはず。 ウソをついたりだましたりしない人は、相手を信用するものです。
しかし、この九電は昨年「やらせメール」をはじめ、様々に国民をだましてきた実績があります。
「信じられねえ!」「全てを疑え!」です。
しかもこのハガキの代金は電気代に入っている。「電気代をまけろ!」

あまりにひどい!野田政権のやり方ではないでしょうか。大飯原発再稼働の背景には、再稼働をすることで利益を上げる人々の姿がしっかりと見えています。経団連会長の米倉氏の喜びようは、ひとしきり目立っています。原発関連企業(三菱、川崎など)や甘い汁を吸う関連の人脈群。
フクシマの被災者、そしてこれからの被災者のことを想像する時、目先のお金に飛びついていいものか。

こんな投稿(朝日)が昨日ありました。福島市に住む高校生への内部被ばくを調べる『甲状腺検査』が始まったとのこと。多くの子の甲状腺に「小さな異常」が発見されているという事実。そして、決まったように言われることは「健康に影響はない。原発事故のせいかどうかわからない。」
わからないことは置いといて、甲状腺異常の子が多数出ているという事実。

報道は歪められている
こんなあんなで、疑問や怒りを胸にした人々が今行動に立ちあがっています。
私は、3月から始まった首相官邸前の「反原発行動」にめまいにも似た関心を覚えています。
毎週金曜日にその集会はあります。初めは300人だったとのことです。
4月5月と息長く続けられました。その行動がツイッターやフェイスブックで広がりを見せ、
6月22日には4万7千人にまで広がったのです。これは歴史的大事件です。
これを報道した大手マスコミは東京新聞と報道ステーションだったとのことです。
私は、朝日新聞を見ましたが、どこにも書いていません。もちろんNHKニュースなども報道しません。東京新聞はその前の週の行動(一万人以上集まった)を載せていないとのことで読者から寄せられた抗議の投稿に対して、紙面で「お詫び」をし、権力を監視するというジャーナリズムの基本精神から今後はしっかり報道すると書いていたとのことです。立派だと思います。
そして、報道ステーションも立派(当然なのですが)。ただ、キャスターの古館さんがやめるという情報を聞くにつけ、何やら圧力があったのではと推測してしてしまいます。

そして、6月29日(金)。私はこの抗議行動がどうなっているのか、気が気ではおれませんでした。
仕事を終えて、パソコンの前に座り込みました。大飯原発l再稼働を前に、市民の怒りも大きく広がっていることは確かです。普通の市民の仕事帰りに立ち寄ろうかという意識の方々も多く、いわゆる今までの労組や団体の組織する集会とは異質のものとなっています。
フェイスブックの威力!生放送を流している人がいました。「すごい!!!」

その日は主催者発表で二十万人とのこと。
翌日の朝日新聞はどうか・・・・。なんと一面に載っていない!
後ろの方に小さな囲みで、デモの様子が。しかも、それは、首相官邸前ではなく、熊本の反原発行動で100人ほど集まったという記事。文章の中には東京で大きな集会があったとは書いていましたが。

その数日後朝日でも気にしているのか、東京の反原発行動についての記事がありました。
その文章を読んでみると、首相官邸前にこれほどの人が集まったのは、1960年の安保反対闘争以来と書かれていました。
もう、やってられない!という気分になった私でした。

今でも私は1960年の「安保反対」という日本を揺るがした大きなデモを覚えています。
当時私は確か小学校1年生。
なぜ覚えているのか。それは遊びを通してです。
数名の友達と腕と腕を組み、「あっぽんはんたい!あっぽんはんたい!」と言って、リズムに合わせて歩くのです。幼い子どもたちにまで広がっていた「安保反対闘争」。それを上回る規模の今回の「アジサイ革命」と言われる行動。
その大きな国民の意思を報道しないメディア!
すごい意図で真実に蓋をする政府関連の圧力を感じて感じて!

野田政権はこの動きを「黙視」するそうです。日本人の悪い癖。時が過ぎれば忘れてしまう。
今後、どんどん原発を再稼働していくとのことです。いくら騒いでも、仕方がない。
こういう『悪慣れ』にならないように、片田舎の高原から声をあげ、行動を少しでも起こさなきゃと思っている今日この頃です。