フランスパン

大阪にいるころ神戸の「ビゴの店」に行って、フランスパンを買ったりしました。私にとって、フランスパンは最終目標であり、フランスパンをしっかり焼けるパン職人になるのが夢でした。仕事をやめて、「7カ月ほどフランスに行く」と女房に言っていましたが、結局行ったのは東京でした。あこ酵母の製造元「あこ庵」でパン修業。あこ庵ではフランスパンの製造について学ぶ機会はありませんでした。
続いて、「日本パン技術研究所」の研究生となってパン製造を学びました。一応フランスパンも学んだのですが、ほとんど身につけることもできませんでした。そして、パン屋開店。上の写真は開店当初のお店に並んだフランスパンです。下のものは、今日お客様が撮ってくれた最新のフランスパンです。別府から来られたYさんは、「ここのフランスパンはとても見事!クープがきれいで、エッジも立っている。感動するわ。」それを聞いていた私の方こそ、感動でした。誰から教わったわけではありません。ただ日々、細心の注意を払い、工夫とその結果の積み重ねでここまで来ました。もちろん、まだまだ未熟な腕前ではありますが、人間って進歩するものだなあと思います。写真を見れば「論より証拠」ですよね。