パン屋の休日 大分百山への挑戦 その二 №177 

DSCN4430津波戸山(つわどさん)529.4メートル。ガイド本には「国東半島の南西に位置する津波戸山は、凸凹の激しい地形をした耶馬渓式の山である。奇岩怪石が林立し、低山にしては鎖場などが多く、登りがいのある山である。」とある。前回の折々帳にも書いたように、田原山(のこぎり山)が当面の目標で、そこを制覇するためには、似たような山で訓練しないと、という意識で津波戸山に登ろうと考えた。崖から落ちて行方不明になれば、多くの人に迷惑をかける。そこで、上田家具製作所のオーナーのUさんに山行きの相方をお願いした。

DSCN4431登山口駐車場に車を停め、歩き出したところ。Uさんとは、これで3回目の山行き。冷静で、まじめ、几帳面な性格なので、多分前もってコース等調べ、抜かりなく準備していることだろう。私はご迷惑をかけないように、ついていけばいいか、などと気楽な感じ。

DSCN4432 DSCN4434この山は、ただ登山道を頂上めがけてたどるのではなく、88か所の霊場を巡るのが醍醐味なのだ。その88の霊場には右の写真のように大師像が配置されている。そこで拝む。この霊場巡りのコースがちょっと厳しいというわけだ。高所恐怖症の私に制覇できるのだろうか・・・。

そしてもう一つ、願掛けの意味合いも併せて。88か所巡りとは目的が違うかもしれないが、大師像にお願いしてみれば、何らかの効能もあるかもと。サイクリストのSS氏の病気回復を願ってみる。Uさんにそう伝えると、Uさんもことごとく手を合わせてくれた。

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これらの写真では、この場の雰囲気が伝わりにくい。広角度のカメラがあればわかるのかなあ。落ちれば確実に死んじゃう。風の強い日は、恐ろしくて無理。こういうところを通過しないと霊場に行けないのだ。なんとも苦難の連続。

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幅30センチ長さ1メートルの石橋を渡るUさん。両側は深い谷。その橋を渡った岩山にある大師像。眺めが素晴らしい。

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狭い岩穴を鎖伝いに降りていく。結構長く厳しい岩場を下る。私は、これは、怖いというより楽しく感じる。これまでの落ち込むことが多い人生経験から、落ち込みに強い性格になったのか。

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水月寺奥院(避難所を兼ねている)とその横にある硯石水(けんせきすい)。この後、眺めの良い展望所へ。これで、津和戸山制覇だ。

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ここでお昼ご飯。うまかった!Uさんは、奥様の作ってくれたお弁当をおいしそうに食べていた。聞くと、例の網リンゴの液を使った鶏肉の煮込みが入っていた。私のお弁当は、ママの手作り。考えてみれば、25歳よりこれまで、ずっと手作りのお弁当。感謝せねば。最近我が家は玄米ご飯。おいしいなあ。

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弘法大師像。眼がぎょろっとしていて印象的だ。

人間には88の煩悩があり、霊場を巡ることで、清らかな心になるという。その行程は悪路、難路。でも時折素晴らしい景色と心地よさを観させてくれる。人生は、そんなものなのかなあ。