窯について

昨日は、市民劇場があり、チャールズ・ディケンズ原作の「クリスマスキャロル」を観に別府まで行く。その途中、ちょっと寄り道して、先週行ったエコーラインや由布岳正面登山口へ。しかし、あの『感動』の紅葉(茶葉)はそこになかった。青春時代のように――気がつけば過ぎ去っている。美しい時は一瞬。その一瞬を見逃さないこと。しっかり味わうこと。そんなことを考え始めたのは一定の齢を重ねてきたからなのか。残りの人生をつい意識してしまうからなのか。いえいえ、まだまだ、若い若い・・・。
ディケンズと言えば、私には青春時代に思い入れがある。青春真っ盛りの高校時代、「オリバー!」というミュージカル映画を観た。マークレスターと言う子役がとても素晴らしかった。貧しい孤児のオリバーツイスト。そのオリバーを援助し助ける酒場女がこれまた素敵な人で、確かシャニ・ウォリスと言った。その影響もあり、学生時代「二都物語」や「デビッド・カパーフィールド」も読んだ。ディケンズは弱い立場、貧しい人々の立場に立って人間らしい生き方や人生の応援歌をその作品の主題としている。「クリスマスキャロル」も同様に心洗われる中身だった。終演後キャスト全員が舞台に立ち「清しこの夜」を歌った。観客と一体となったその歌の響きはじわじわと私の涙腺を刺激した。
忙しい日々の生活の中、人間関係も何かとややこしく、ともすれば、私たちは自己防衛的、自己中心的な発想に陥りがちだ。しかし、それぞれに人は幸せを求めて生きているわけで「他人のために祝福する」心の余裕もほしいものだ。クリスマスの日はそれを考えさせてくれる日だとわかった。
「あれっ」・・・、窯について書く予定だったのに。
今日のタイトルは「ディケンズ」でした。窯は次回です。