風の記憶~日出生台の米軍演習

パン屋らしからぬタイトルが・・・。昨夜、湯布院のラックホールで「風の記憶」というタイトルで毎年行われてい「ゆふいん・文化記録映画祭」の初日を飾って、湯布院在住の人たちが作った記録映画が上映されました。私の知人たちが一生懸命やっているので、何らかの形で応援せねばと言う気持ちも働き、映画とトークショーを視聴。初めて知ることも多く、とても勉強になりました。政治的、他人事、という感覚を持つことがいかに浅はかか、思い知らされる映画とトークショー。

今から26年前のこと、沖縄米軍基地を抱える沖縄での米軍兵による少女暴行事件を端に発し、反基地運動が高まり、米軍演習の一部が本土5カ所に移転される。そのうちの一つとして湯布院と玖珠にまたがる日出生台に。もともと日本の演習場としての歴史を持つ日出生台だから、移転しやすかったのかもしれません。しかし、沖縄での度重なる事件から、湯布院では県、市、町を挙げての反対運動が盛り上がります。特に日出生台で暮らす住民からすれば、他人事ではありません。

日出生台での米軍演習に関わる写真集を購入。読んでみて「すごい!」と思いました。

当時の反対運動の様相。

玖珠川の河川敷に16000名集結。全住民をあげての集会。

湯布院目抜き通りでのデモ。市長や亀の井別荘の中谷健太郎さんなど先頭に立って運動しています。こんな歴史があったんですね。

運動の先頭に立ってきた江藤洋二さんがトークショーで言ってました。身近なところで起きる問題にしっかり向きあい、おかしなことに黙っていない、それが原点だ。

突然降ってわいたようなことが起きる。身近なところで。例えばオニパン脇にメガソーラー。黙っていなかったから、現在がある。日出生台の農民や牧畜家からすれば、日常が大変になる。すでに半分近くが離農、移転していて、集団作業がままならない状況だという。移転する人には国から補償が出るしくみ。こうしてふるさとがなくなっていく。沖縄も同じ構図。

政治的、他人事で無関心が増えることは、結局賛成派に数えられるのだと。本当に考えさせられた。