イベント №143

若いころからなぜかイベントの事務局などを任されることが多かった。思えば私の人生はイベントとともにあるって言っても過言ではない。イベントは別の表現で言えば「まつり」みたいなものだ。人が集まり、あ~やこ~や言い、時にはケンカしながら、一つのものをつくっていく。
そして、幕が上がるときの緊張感。静寂の中、体に何かが走る。言いようのない期待と若干の不安が交錯する。
イベントの内容の違いで、その感動の質も変わるだろうが、人が集い何かを作り上げることは、今の時代ますますその値打ちが高まっているといえるだろう。

イベントの素晴らしさを知った(深く)のは、学生時代。演劇を通してだ。
そのことは、ずいぶん前の折々帳でも書いた。
そしてそれは就職してからのサ連協(サークル連絡協議会)の活動に続く。
毎年のように教育研究集会に取り組んだ。
同時に、太鼓サークル「どっこい」での活動。すごい数の観客をサークル員自身とその仲間たちの努力で呼び集めた。

ともに活動した仲間たちは今でも大切な人たちだ。さまざまに価値観や嗜好も違う人間だが、ともに汗を流し、動くことは、あらたな共通の価値をつくりだす。
ともに苦労し笑い泣くこと、それを通して生涯の絆を編みだしていく。

イベントにはそんな人間的な要素が本来的に潜んでいる。
しかし、その過程は、あんまり心地よいものではない。とくに抵抗力、体力、忍耐力が貧窮してくる中高年にとって。(私は、最近、中より高の方に近づいているかも)

1月の頭より塚原の中高年が集まり企画しているイベントがこの5月に開催される。
それは名づけて「好きです!ツカハラ 景観LOVEフェス」。
固い頭の中高年が顔を突き合わせて、何度も何度も話し合った結果、出てきたネーミングだ。
(半分以上は若い有能なデザイナーさんが提案してくれたのだが。)

なんで、今頃、この時期に、中高年が、フェス?なの?
折々帳を読んでいただけてる読者様にはご存知の方も多いだろうが、「メガソーラー」
がいまだに塚原高原を脅かし、ついに建設断行という状況になっているからだ。
ほとんど多くの方は知らないだろうが、二つの会社がリックスプリングバレー一帯の土地を買収し、一つの会社は6月より建設に着手、もう一つの会社は5月に説明会を開き建設手続きを始めるという状況。
塚原高原をご存知の方なら、乗馬クラブの前の県道の上側そしてずいーっと見渡せる下側の草原が真っ黒になるといえば、その規模のでかさに驚かれるに違いない。
九州外からも乗馬に訪れるという乗馬クラブの会員さんたちは、塚原の景色が一番だからと口をそろえて言う。ここにお店や宿を開いた「炭熊」の社長さんは、「この景色に魅了され、この景色を買いたいと、一日で土地の購入に踏み切った」とのこと。もちろん、リックスプリングバレー内に住む別荘の方々も同様。その別荘地(十数軒くらいか)以外はすべての土地が中国系資本の会社に買われていて、自分の別荘(住んでいる方もいる)の周りがソーラーパネルで覆われるのは耐え難いと思う。

福島原発の事故以来再生可能エネルギーとして一躍注目を集めているソーラー発電。
今日、朝日新聞で読んだが、東電から自立した自分たちのエネルギーを生み出そうと、福島
会津の経営者たちが会津電力をたちあげ発電をしているという。私も大いに賛同する。
しかし、塚原のメガソーラーは住民や塚原高原を愛する人たちと共存できるものではない。

塚原高原の素晴らしさ。訪れた方々ならだれもがわかるはず。
まだ訪れていない方も含めて、リックスプリングバレーでゆったりまったりとしていただきたい。
おいしいお食事、オニパンのパンも含め飲食ブース、ワークショップ、音楽イベントなど多彩なプログラムを用意している。
好きです!塚原高原の会でぜひ情報をゲットしていただきたい。

少々硬いお話になって申し訳ない。
だからせめて、フェスは楽しく、仲間づくりという視点も持って
やっていきたい。
毎週の会議や準備の過程で、今までにないいいろいろな人たちと話、交流し、
絆が深まっている。
やはりやって悪いことなんてないなあと思う。
昨日は、大分合同新聞にでかでかと「好きです!塚原高原の会」の記事が載った。
会員も70名を超えた!
5月16日に向けて、がんばるぞ~。

ステッカー 一枚200円。
自動車や郵便受けにいかが。