ああ久住高原! 畜産農家と素晴らしい自然、おいしいピザとワイン! №190

あまりに内容が濃すぎたからか、なかなかパソコンに向かえなかった。体調が今一つだと、文章を書くのにも踏ん切りがいる。う~ん、今日こそ書かなきゃとやっとスタートを迎える。7月24日(火)の久住高原ミニトリップ(小旅行)は、以前より予定されていたビッグイベントだ。もはや、必然的、宿命的な臭いさえもしてくる。

それは、韓国のチヨウさんが、ふらりと塚原に現れたときよりプロローグが始まる。プライベートなことなのであまり深入りすることはできないか。・・・とも思ったが、ここは、遠慮せず、少し踏み込みたい。

40歳になるチヨウさんは、日本に来て7年になる。日本人の奥さんと韓国で結婚し生活を続けていたが、日本での暮らしに夢をもったのだろう。奥さんの実家の大阪で働き家を持ち、子どもたちも気づけば7人。一生懸命働くも、なかなか自分に合った仕事に巡り合えなかったようだ。話を聞くといろいろな仕事をやっている。家は農家で韓国では農業をしていたそうだ。大学の工学部を出ているので、機械にも詳しく、自分で家を建てた経験もある。だから、いろんなことができるし、知識も豊かだ。ふらりと現れて、オニパンで多くの手助けをしてくれたことは、今までinfoで紹介したのでここでは省く。

40歳のころ、一番人生に惑う頃だろう。私もそうだった。今の仕事は40のころ考え始めた。「四十にして惑わず」とは、反対の意味で、「四十のころ今までの人生を振り返り、今後の生き方を決めよう」みたいな諭しだと最近思うようになった。チヨウさんは、「大分県は農業をする人を求めている」と知り、ふらり関西汽船に乗って、別府にやってきた。そして電車に乗り、由布院駅に降り立った。さて、それからどうしたものかと歩きながら、立ち寄ったユースホステル「カントリーロード」で「畜産とか農業とかやってるところありませんか」(正確ではないが・・・そこまで聞いてないので、ゴメン。)と尋ね、それだったら、塚原がいいんじゃないとのことで、塚原まで歩いてきたようだ。それにしても、その行為というか、ある意味無謀にまで思えるその行動力に、チヨウさんが置かれていた状況や、自身の思いの強さがにじみ出ている。

塚原で岩田画房の奥さんにお世話になり、次にうちにやってきて、その後畜産農家などを何軒か紹介し、案内した。皆さん親切にお話ししてくれ、チヨウさんも感激したようだ。オニパンで泊まり食べる代わりに、家の仕事を数時間してもらうことにした。国際的な制度でウーハー制度というのがあるらしい。6時間の労働で、食事と宿を保障するというもの。それを適用。

県外より農業等をする青年を募集し地域おこしを行っている大分県。特に、豊後高田市や宇佐市、そして竹田市などが有名。県の職員さんに連絡を取り、その方とチヨウさんはその市を訪問した。とても親切な方で、休みの土曜日であったにもかかわらず行動したり・・・。一緒にまわっている中で、竹田市が行っている地域おこし協力隊が一番チヨウさんの思いに合っているということがわかり、その面接に踏み切ることに。2月10日、雪の日に塚原に現れ、その面接は3月の終わり。そして、その面接の会場で植木さんという畜産農家の組合長(正確ではないけど)と、運命的(大袈裟か)な出会いをすることになる。地域おこし協力隊の面接には、審査員として、植木さんや市長さんまで参加していたそうだ。チヨウさんの面接場面で、チヨウさんのことが気に入った植木さんは、その後いろいろとチヨウさんのお世話に奔走する。チヨウさんは植木さんを連れてオニパンにやってきて、その夜、深夜にわたる大宴会をしたことはinfoでも書いたと思う。初対面だったが、意気投合し、よく話しよく飲んだ。

チヨウさんは、4月より地域おこし協力隊員として今後3年間給料をもらい活動することになった。そして大阪の奥さんとも話合いを重ね、奥さんも8月より久住に移り住むことに。7人の子どもたちも移住!過疎化の進む久住にとってどれだけ喜ばしいことか!移り住む家も市が用意してくれることになった。古いが広くきれいな家だ。ここからやっと、本題に入る。

 7月24日軽トラを借りて、チヨウさんの新居へ荷物を運ぶことになった。なんせ、新居での生活に必要なものはいろいろとある。大阪の家は親せきが住むことになっているそうで、家具などを運ぶのは経費も掛かるし・・・ということで、こちらで調達できればいいに越したことはない。耳をすませば、結構うまくいくものだ。infoでも書いたが、九重のカフェ「タネトネ」で知り合ったお客さんが家を売るということで、中の家具、電化製品を全部廃棄するという話をカフェのオーナーにしていた。そこですかさず、手を挙げた。その方(Fさん)はとても親切な方で、驚くことばかり。上の写真に乗っている小さな冷蔵庫は、オニパンのお客様から頂いたものだ。大きな冷蔵庫はFさんが、オニパンまで持ってきてくれた。いざ、久住へ・・・その前に、もう一度Fさんの別荘によって、さらに頂き物がある。

  この写真が寄り道して、追加の頂き物を積んだ軽トラ。大量で怖かった。ちらりと見えているチヨウさんの新居。

そそくさと、荷物を下ろし、12時ジャストに待ち合わせの「久住ワイナリー」へ。誰とかというと、組合長の植木さん。植木さんは、私たちの来訪をとても楽しみにしてくれていて、久住ワイナリーが混むだろうということで、場所取りをしてくれていたのだ。

 

 雄大な久住の景観!塚原とは比べ物にならない。延々と続くブドウ畑!植木さんらの牧草地が利用されているそうだ。そして、ピザを中心とする工房に入ってからは、味覚と嗅覚、触覚を含め久々の垂涎の宴。感動もののひと時だった。

    これほど堪能したピザは初めて!うますぎます。そしてお得感のある値段。庶民にとってはこれが大事かも。ワインはすべて自家製。そのワインがなんともピザに合う。おいしくて、おいしくて、食べ過ぎましたよ。しかし、胃がもたれなかったのはなぜ?楽しかったからかな。食材がいいからかな。ほんとおススメです。私も絶対また行きます!

まだまだ、続きがあります。しかし、今日はここまで。続編は「畜産農家」編です。