第9回オニパン・パン教室

 先週の金曜日はパン教室でした。やる気満々の10名の生徒さん。深い質問が次々と矢のように、私の脳に突き刺さってきます。説明は出来るのですが、話し出すと、深くて深くて、時間が過ぎてしまいます。

 理屈も大事ですが、やはり目の前の生地に向き合うこと、これが一番大事ですね。そのためには、回数を重ねること、そして結果を見て検証すること。度々言いますが、仮設実験授業(予想を立て、実践、そして結果から次の課題を考える)なのです。

 科学とは、真理にたどり着くため、仮説を立てそれを実証実験していく過程にある、そうです。目の前にあることは、「真理ではない」。全く違う場合もある。ただ、以前より、真理に近いものと捉える。そのたゆまぬ予想と実践、結果の検証、それが科学的態度と言える、とのこと。

 「これは、絶対、こうだ!」と言いきるとき、これにはご注意。絶対的真理はないのだから。現時点での「真理」であり、科学することでしか真理に近づけない。ネット空間の断定的な記事には、これが多い。すべて疑え。

 マルクスという人は、「すべてを疑え」と言いました。これは学生時代知った言葉。でもこの年になって、ノーベル賞を取った科学者の本を読み、科学の意味を知った今、(へ~マルクスは、なかなかじゃん)と再認識しました。

 パンの科学とは、目の前の生地の発酵を見極め、次の手立てを考えること。その繰り返し。

さて、それで、今回のパン教室は、むずかしい玄米生地に挑戦でした。

これは玄米バターという商品。この成形の場面でみる生地の状態は、オニパンの厨房での玄米生地の様子とは違います。生地が緩んでいます。張りがない。

焼き上がりもボワンと膨らんでいます。さて何が問題なのか。これを考えることが大事なこと。発酵が進んでいるということだと、私は思います。成形するときも、生地がゆるく、べたべたでした。粉をたくさん使って、伸ばしました。

分割した後、ベンチタイムを短くするか、もっと低温でした方が良かったなあ~と私は思いました。いっそのこと、冷蔵庫で生地を冷やした方が成形しやすかったな~、そんなやり方もあるのではないかと考えました。(これは、いつか実践してみます)。そんな風に、科学するのです。そして試してみる。

これは玄米食パンのオーブンに入れる前の状態です。生地の表面が裂けているものもある。生地に弾力粘り強さがないわけです。先ほどの玄米バターと同様。

焼き上がりました。よさげなのもありますが、表面がちょっと荒れています。私が作ったものをパン教室終了後、スライスして販売しようと思い清家さんに頼みました。

清家さんは「マスター、スライスした生地の表面がちょっと荒れています。商品になりますか?」とのこと。商品化はあきらめました。過発酵になると、表面がスポンジのようになります。

ごめんなさいね、生徒のみなさん。発酵がうまくいかなくて。パン教室に合せて、長時間発酵の見極めをしないとね。こんな風に、天然酵母のパンは、難しさもあるのです。

ランチタイムは賄いピザ。パン教室お疲れ様でした。