雨天続く 菌たちの世界

参りました。雨天続き。お客様少ないよね。それに比べて、菌たちは大混雑。目には見えないけれど、そうに違いない。

パン屋をやっていると、湿度に敏感になる。冬場、バゲットをスリップピールの上に置き、サーキュレーターの風を少しの間当てているだけで、表面がバリバリに。やり過ぎると、クープの亀裂が大変に。ところが今はどうだい、風を当ててもなかなか固くなってくれない。放っておくと、生地が柔らかく発酵が進む。

普通はドーコン(ホイロ)の中にいれて、生地の発酵を進ませるのが常識。ドーコンに入れないと大きくならない。ところが現在の気候は、作業部屋(厨房)そのものがドーコンになっているのだ。梅雨の時期、しかも暖かな室内は、菌たちの喜びの世界と化している。

昨日は別府店勤務だった。店内の袋に入れていないクレセントは本来ハード系なのに、柔らかくソフト系に変身していた。恐ろしい湿度。

さて、我々パン職人はそんな気候をしっかり頭に入れて、生地や食材に対応しなければならない。気を緩めてはならないのだ。