生地の食感

昨日は冷たい雨でした。連休初日、やはり出足は今ひとつ。しかし、今日は晴れ予想。たくさん作っています。是非ご来店を。

さて、パン職人になって気づくことの一つ、それは生地の重要さです。パンは種類によって分類されますが、その基本は生地がどう違うかと言うこと。デニッシュ生地はバターを折り込みたくさんの(基本は27層)層を作ります。食パンの生地、菓子パンの生地、フランスパンの生地などそれぞれに使う粉や材料・水分量が違い、ミキシングの時間から発酵の時間まで全てが違います。それによって生地自体がまるで違ったものになっていきます。

一つの生地で食パンから菓子パン、フランスパン、カンパーニュを作ることは出来ません。それは食感が同じものになり、それぞれのパンが持つ特徴を表現することが出来ませんから。

パン屋にとって(もしかすると)一番の基本は、生地作りかもしれません。その生地作りに熱心なパン屋さんは、私からすると、尊敬の対象です。10種類以上の生地を仕込んでいると言うパン屋さんのことを知ると、すごい!大変だろうなあ!と実感でわかるから。オニパンは8種類。

私の修行したあこ酵母のお店は、相変わらず研究熱心で次々と生地作りに挑戦しています。社長が酵母研究者であり、パン作りにも熱心な方。最近取り組んでいるのは、50%ご飯と小麦の掛け合わせの生地作り。これがすごいとのこと。どんな食感になるのか(オニパンでも以前10%くらいのご飯を入れる試みはしたことあるのですが)。

食感に関してのオニパンの最近のヒット作を紹介します。それは、ドライトマトパン、いちごホイップ、クレームレザン。ドライトマトパンといちごホイップは「湯種生地」を使って、柔らかくもち~っとしています。

食べた方が「生地がおいしい!」って言ってくれます。そしてクレームレザン(画像なし)。これも、好評です。それぞれに食感がひと味違う商品です。パン屋さんは、フィリングとか生地に何を入れるかとか、そういうところだけでなく、生地本体で努力・苦労しているのです。