贈り物 誕生です。 №148

前回は、「大切な物」と題して、過去のお話を書きました。それから3週間。
戦後70年にまつわる戦争、ヒロシマ・ナガサキの核の惨状などつらい過去の話題がテレビ等で
報道されています。
歴史の中で体験した過酷な事実と向き合い、そこから未来への道をより良きものとするために現在があるわけです。今の瞬間、何をするのか、どう立ち振る舞うのかが、実は決定的に大切なこと。戦争ができない、武力をいっさい使わない国として全世界に知られる「9条の国・日本」だからこそ、紛争地へ出かけても(NGOが)、今まで安全が確保もできた。
戦前と同じ(似たような)道へ進んで、果たして未来に光が射すのか。
暑い夏が寝苦しくなっています。

過去の出来事は、未来のためにあるのだと昔のことを振り返る、そういう姿勢が人生にとっても必要なのですよね。

お店の目の前の広大な土地が、メガソーラーに変わる!
ちょうど2年前の話です。その土地は、現在「sonoda happy farm」として、スタートしています。
メガソーラー問題は、相変わらず塚原高原を揺るがしています。塚原高原で2年前住民運動が起き、現在、「メガソーラー」の問題性は広く知れわたるようになってきました。
景観、環境、周辺住民の生活権等さまざまに問題点が指摘されるようになっています。
メガソーラが取りやめになり、代わりにスタートした農園。
「しあわせ農園」(命名がちょっとダサいのでは言われます)の方がソーラーより良かったなあ、と言われるようになりたいのですが。
ちょっと自信がない部分もありの日々でしたが。

現在、3家族で、サツマイモ、インゲン、カボチャ、ゴーヤ、スイカ、人参、葉大根を植えています。

今週の月曜日、耕作者の一人OMさんが、オニパンにやってきました。
しあわせ農園の初めての収穫物を手に。

OMさんは、毎日朝夕、水やりをし、お世話を続けていました。
わたしは、インゲンをおいしいと思って食べたことがありませんでした。
早速ママがその日の夕食で、サラダに。

OMさんのやさしい気持ちが、インゲンに満ちていました。何と、みずみずしい美味しい味だことか。
柔らかな茎を食べながら、幸せな気分に。

OMさんの嬉しい心が伝わってきました。

もう一つの贈り物。それは、インゲンの前日8月9日のこと。
70年前長崎の原子爆弾によって多くの尊い命が失われました。
私の母も、被爆しました。平和祈念式典での谷口さんの訴えは、実に切々と迫ってきました。
参列していた安倍総理は、どのように聞いていたのでしょう。
心に響いたことを願いながら、お仕事をしていると、「先生、来たよ!」と、かわいい娘が現れました。

その娘さんは、12~3年前ぐらいだろうか、大阪にいたとき受け持っていた教え子のユーキさんだった。
ちょっとやんちゃな、元気で正義感にあふれたユーキさんだった。つづり方指導で、交換日記みたいな感じで、よくやり取りをしていた。
ユーキさんは、5年生のとき、家庭のことでいろいろと悩み、私としても何とか頑張ってほしいと励ましたことを憶えている。彼女は、学校では、悩みを表情に出さず、いつも愉快で楽しい存在だった。子どもながら、しっかりしていると、私は彼女から、いろいろと学ぶことも多かった。
ユーキさんは、すこぶる行動的で、しっかり者だった。就職して、21歳のころ50CCのバイクでオニパンにやって来た。次に現れたときは、彼を連れてやってきた。
そして今回。


なんと、赤ちゃんを連れてやってきた。
おうおう、かわいいっていったらない。
ユーキさんのかわいいかわいい赤ちゃんの名は「陽菜子(ひなこ)」だって。
ユーキさんがつけたそうだ。

ユーキさんは「先生、抱っこする」って尋ねてきた。
私はちょっとどきっとした。
もうずいぶん、赤ちゃんを抱いたことはない。
そして、こわごわ抱っこ。
陽菜子ちゃんは、泣くこともせず、少し緊張。

そのうち笑顔が! 私も嬉しくて、お思わず笑顔が。かわいいなあ!!!

お父ちゃんは「赤ちゃんはお母さんの方にしかなつかないのかなと思っていたけど、自分の方にもなついてくれるので、さらにかわいい!」って言ってました。

二人の宝物。命は何物にも代えられないね。

8月9日に素敵な贈り物をありがとう。