おろし バゲット

長年、私はフランスパン職人を目指していると心の中で思っていた。開店当初、確か2年目くらいかな、OBSの「かぼすタイム」で大野タカシさんから取材されたことを憶えている。そのとき「私はフランスパン職人になりたかった」と言った。修行もフランスでやりたかった。ママに反対され、東京の「あこ庵」に変わった。それは良かったのだが、パンも何も分かっていなかった頃から憧れのような感じで、そんなことを漠然と思っていた。

しかし、フランスパン職人になりたいとかかっこいいことを言っていても、現実はいい加減な感じで、たいして好いバゲットも作れず、年月が過ぎていった。ぼちぼち作れだしたのはここ数年くらいか。「オニパンのバゲットはおいしい!」と、けっこう専門家の筋から評価されだした。うれしい!!最近も、玉ノ湯の社長から毎週バゲットを持ってきてとか、他にも有名な会社の社長から毎週バゲットの依頼がある。他にも・・・・・。あまり書くと自慢話のようになるのでやめるが、努力が認められたようで、嬉しい限り。

現在おろしの契約をしている「グランヴェルデリゾート」からたくさんの注文が来る。天間草原に展開する一大リゾート施設のおろしだ。最近お客さまが増えて、忙しそうにしている。今日もバゲット10本の注文があった。

月曜日は、特別に私は重役出勤(?)。7時半に出勤する。むずかしい仕事を回すのは、スタッフたち。そして、注文のバゲットを作ったのはマサ君。結構な重圧だろう。全て自分で判断して作るのはむずかしいことだ。そして結果は・・・・。

良かった、美味しそうだ。マサ君はこの11月11日で丸一年。私が10年かかってできたことが一年で。もちろん全てではない。まだまだだが、フランスパンに関しては、かなりできだしたようだ。