一周年

6月28日に一周年を迎えました。いろんな方からお祝いの言葉やプレゼントをいただきました。オニパンカフェに寄せる期待や思いをひしひしと感じています。オープンは派手にやりました。自分の人生の中でも最大のショーのような感じでした。一周年は、静かに静かにやりました。ちょっと1割サービスをしただけで、何の企画もイベントもなく。静かな中に見えてくるものこそ実体。自らも忙しいはずなのに、他人の一周年に、時間を割いてお祝いをすることの意味を、私たちは深く受け止めねばと思っています。人生の本質はシンプルでクリアー(かな?)。思いの丈ほど、相手に伝わる。相手のことを思えば、必ずやいつかは伝わる。相手のことを思って、丁寧に心をこめて作れば、お客様にもわかっていただけるはず。ちょっと波もあるけれど、基本その姿勢でがんばってきました。一周年はそんな私たちへのプレゼントだと思います。しかし、今から考えると、危なっかしい開店当初の状況でしたね。やっとパン屋らしくなってきたっていうところか。まだまだですけどね。(写真は塚原在住のアイリッシュハープ演奏者生山さんの友情演奏)

近所の方が突然ワイン持ちよりでお祝いに来てくれました。

奥の方で演奏されてる方が生山さんです。オニパンでは朝一番は生山さんのハープのCDを流しています。

 

 

出会い

うちにお手伝いに来てくれているケイちゃんが「マスター、人の出会いって大切っすよね」と言っていた。私も同感。お店をやっているといろんな人との関わりからそう思うことも多いが、最近あったことをちょっと紹介しておきます。大阪時代にかかわった若い知り合いが大分で働いている。3か月前にフラッとオニパンカフェに現れました。彼女は大学を出て、立派な企業で働いているものの、ノルマに追われ営業成績の追求オンリーで心身ともに疲れているようでした。子どもの頃から頑張り屋で、大学も働きながら卒業し、すべてにおいて自活しようと、その心意気にはすごみさえ感じていました。私はそんな彼女のことが気にかかって、何とか連絡を取ろうと試みましたが、うまく連絡が取れずに3か月が過ぎていました。ゆったりとした自然に抱かれ、この塚原でちょっと一晩でもゆっくりしたらと考えていました。そんな折、彼女はまたフラッと現れました。今回は、同年齢の優しそうな男子をつれて。表情も明るい。3人でお話をしていると、二人はその業界の売上競争について、かなりまいっているようで「だましてまで・・・」と本音を吐露していました。人が生きていくことはつらいく厳しい。私は、大変だと感じながら、「人間らしさを守っていくために、染まらないで・・・」ということがせいぜい。彼女は突然私に向かい、「前の仕事と今のパン屋くらべてどうですか?」と聞かれました。「前の仕事は悩みも多かったけど、感動も大きかった、とても意味のある仕事だった!」と答えると、彼女は「私、今から、それを目指そうと思います」としっかり言い切るわけです。彼女は24歳。まだまだこれから。自分の人生を真摯に切り開こうとしている姿に、私は胸が熱くなりました。(写真はシナモンカレンズ(おっぱいのように盛り上がっているときはおいしさの証明。下はフルーツデニッシュ。フィリングにちょっとこだわっています。本文と写真は関係ありませんから。)

 

もう一年が過ぎます。

オニパンカフェは、この6月28日で一周年を迎えます。
一年前は、開店を前に頭だけが先行し、企画だけは立派なものが
予定されました。でも悲しいかな生産能力が低すぎて、大量に押し寄せる
お客様を前に、右往左往。悪夢の一日となりました。
さて一年も経つと、ちょっと余裕も出てきたのか、周りが少しは見えて、自分の力量も見えて、
実現可能な企画が立てられそうです。一年前と違うのはそこだけではありません。
現在、2名のお手伝いさんがいます。
その2名のスタッフは、本当によく頑張ってくれます。世界にはいろいろな人がいるといわれますが、
そのお二人を見ているだけでも、私とはえらい違いです。仕事に対して真摯な姿勢を持っています。
時間に対して敏感。必ず10分前にはお店にやってきます。ボーっとしていません。いつも手が動いている。仕事を見つけ出し、
てきぱき動く。間違いを隠さない。明るいし元気。
まあこれだけ書くと、立派過ぎますね。緊張感を持って、がんばってくれているのだと思います。私ももっと早くこういうことを身につけるべきだったと
お二人を見ていて感じています。リーダーの私ももっと成長せねばね。(写真はオープン当日の様子)

 

修業

50歳を過ぎて、新たな道を求め、修行することは、辛いものだ。パン屋をやるためには乗り越えなければならないいくつかの試練がある。一つは早起き。次に立ち仕事に慣れること。そして長時間労働。大阪門真市の元職場近くにあった夫婦二人でやっているパン屋さんにちょくちょく行った。そのパン屋さんは朝の4時から仕事に入り、営業は夜の8時まで、片づけて9時に帰る。懸命に働き続ける二人の姿に怖れにも似た感動を受けたことを覚えている。私の修業したパン屋「あこ庵」の初日は、朝4時からスタートし、終わりが7時半だった。一日目で自信をなくしたことが思い出されるが、同時にそんな労働を日々続けているパン職人さんへの敬意も感じざるを得なかった。長年生きていると、知らず知らずに、プライドが蓄積し、狭い自身の生活場での「常識」がすべてだと勘違いしてしまう。年をとっての修業は、まずは「自分壊し」ができないと、前に進めない。(写真は2回目の修業先「ナチュラル・プクー」)

 

巣立ち 我が家のすずめ

我が家のすずめちゃんがついに巣立ちの時を迎えました。それは5月12日の火曜日のことです。パン屋が休みの火曜日はいつも嫁さんと朝昼を兼ねたお食事を部屋の外のデッキで食べます。その場所から、すずめのおうちが良く見えるのです。その日は、盛んに親スズメがえさを巣箱に運んできて、たいそう賑やかしく飛び回っていました。巣箱の入り口から、何かまあるいお顔がのぞいています。あれえ、なんだ、あのお顔は?ずっと、外を見ています。口ばしがちょっと黄色いお顔。そう、それは成長した若スズメっだったのです。私がコーヒーを図ずずっとすすっている間に、嫁さんが「飛んだ!」っと奇声を発しました。2羽のスズメが巣立ちをしたのです。そして、それとほぼ同時にカラスが「ガーガー」と鳴きました。まだ巣箱に若スズメが残っていて、顔を出したかと思うと、またすぐに引っ込み隠れてしましました。巣立ちは危険がつきものなんですね。それで、若スズメは、じっと外をうかがいながらそのチャンスを待っていたのでした。私たちが食事をしているすぐそばを、巣立ちした若者が黄色い口ばしに葉っぱをくわえて、ぴょんぴょん飛び回っていました。私たちが襲わないことを知っているかのように。