近頃固い話が多い折々帳。パン好きな方たちからすれば、パンに関わるちょっと興味深いお話も時にはほしいものです。今回は正統派で行きたいと思います。
折々帳を読み返すと№105に「これは何でしょう」というタイトルのブログがありました。
今回は、続編です。
パン屋はスピードが大切。そのためには、仕事の効率を上げること。そのためには道具なども工夫開発を心がけること。
こうして、オニパンには結構目新しいものが登場してきます。
発想は子どものころからの体験や学習、そして今現在の日々の仕事の中での気づき。私の場合、朝の目覚めのベッドの中での妄想。
この道具(設備)が生まれて、仕事がとてもやりやすくなりました。
さて、私は何でしょう。なんか昔のNHKの番組にありましたね。「私はだれでしょう」高橋圭三アナかな。
まず普通に思いつくのは、作業台。あたりです。メンダイが見えますもの。
これは、下にキャスターを付けて、移動できるようにしています。便利です。
さらに便利なのは、
作業スペースを広げることができること。
メンダイは結構値段がします。広げた板の上にも生地をのせることで、広いメンダイを購入したことと同じ値打ちが出てきます。
もちろんこれで終わりというわけではありません。
狭い厨房にとって、役に立つこの機能とは・・・・。
わかりますか、これ。
なんか時計みたいなものが、そして中に入れそうな扉が・・・。
そうなんです(わかってない方も多いかも)、
これは台下発酵器。多分そんな名前の商品はないと思います。日本中でオニパンにしかない道具では。
見えている時計みたいなものは私がホームセンターで買ってきた温湿度計。
中の仕組みが見たくなってくるでしょ~!?
実はこれも大したものではなく、小学校の時、パン作りでよく活用されていたコタツの方法を取り入れたものです。
コタツヒーターを中に入れ、この発酵器の壁は、四方に断熱材を入れたつくりにしています。
ヒーターの上に分厚い板を持ってきているのは、番重に入れた生地などに直接熱が当たらないようにするため。
ヒーターの目盛を5くらいにしておくと、発酵器の中はほぼ30度くらいで推移します。
ドーコンやホイロの設備をかうことを考えれば、費用は2~30分の一で済みます。
2次発酵で必要な湿度の確保ができる状態にすること。たとえば、食パンケースはラップするとかの工夫は必要です。番重に入れておけば、生地は乾燥しないので、分割後のベンチタイムなどに利用できます。
チャアチイ~とバカにしないでください。これでも十分においしいパンをつくっています。
左の写真のように、必要な時にコンセントにつなぎます。
台下発酵器は、折々帳№105「てんぱんワゴン」と同様、家具職人上田さんにお願いしました。
こちらの考えをうまく形にしてくれ、有難いに尽きる作品となりました。
営業時間 10:30〜16:00
定休日 火・水・木(※木は予約販売受取のみ)
(※祝祭日は営業します)