九重山系は素敵だ№106

秋の紅葉もいよいよ終わりだ。年を重ねるたびに自然の美しさが身に沁みてくる。
若いころは、喫茶店でコーヒーに煙草、そして漫画。自然の中に足を運びたいとは、考えたこともなかった。40代のころより妙に自然を意識しだした。土にかえる自然の一部である私たちは、死が近づくほどに、自然との一体感を感じだすのかなあ。私も年なのだ。
まあそれはいいとして、このホームページが故障していた10月のころ、私とママそして山の良きパートナーである「12の月」(塚原の手作りハムレストラン)の女将とは、休みのたびに山へ行っていた。
一つ一つ詳しく書く余裕がないので、ここにまとめて簡単に記そうと思う。

①猪ノ瀬戸(いのせど)方面より鶴見山登頂 8月8日

この時は、若い娘さん(12の月の女将の娘)が同行。若いだけあって、軽々と斜面を登っていく姿に、こちらは年を意識せざるを得ませんでしたね。

②花牟礼山(はなむれやま)1170m 9月12日

放牧場の中を通って山頂をめざす。
けっこう道には牛糞がある。それをよけながら登っていく。山頂近くは丈の高いススキ(?)が群生し、足を取られ、ママは3回転んでいた。
頂上にはこんな石の記念碑が。

③扇ケ鼻(おうぎがはな)1698m 9月19日


牧ノ戸登山口より久住山を目指すルートで登る。この日はあまり時間がなかったので、短時間で景色の良いところはないかと、ここを選ぶ。山頂付近はなだらかに広いお花畑が続き、最盛期にはたくさんのお花が咲くことが予想された。

④中岳1791m 10月3日

大きな勘違いをしていた。私は「クジュウサンは、素晴らしい!」という言葉を昔より聞いてきて、何度か久住山に登った。しかし、お隣にある中岳は登ったことがなかった。だって「クジュウサン」でないから。しかし、九州で一番高いというのは以前より気になっていた。ちょっとしんどいだろうなあと思いながら、意を決して、登ることにした。特に中高年の女性お二人が一緒なので(はたして・・・・)との戸惑いがあったからだ。

大きな勘違いは、登ることによって、目で見、心で感じることによって、おのずと氷解した。
それは、大きな感動だった。素敵だ!中岳は九州一高いだけあって、周囲の展望も最高。
高度を上げるに従い、近辺の山々が幾重にも重なり、雄大な山容をあらわにしてくる。

なるほど、この美しさ、これが九重山なのか。久住ではなく、九重なのだ。いくつもの山々が
一体となりここのえに重なり、人々の目に、人々の心に迫ってくる。
私は何度も何度も振り返り、その美しさに目を奪われる。
その日は、この上もない青空が九重山の上に広がっていた。

 この一直線のやまなみハイウエイ。ここを通るとき必ず立ち止まるスポット。
突き当りに見える、かすかな煙は硫黄山の火口付近から立ち上るもの。その左は三股山。そして右は星生山(ほっしょうざん)。
目指す中岳は、硫黄山の左奥。三股山の西峰に隠れて見えないのです。


今回は、小国の聡子さん(オニパンのお手伝いをしてくれた方)も誘って、4人で山行きです。中岳の手前の天狗ケ城(てんぐがじょう)でお昼ご飯。
後ろに見えるのが三股山。次回は三股山を予定。


この写真もきれいですが、本当はず~と広く素敵な景色が見えています。カメラで撮ると、こんな風になるので、残念です。


中岳の下方に位置する「御池」上から見ると
コバルトグリーンのとてもきれいな池です。
久住山方面ではこんな景色は見られません。
う~なんて素敵!

ススキの絨毯。


九州最高峰で記念写真。
ここからの眺めは、何とも言えません。360度丸々見えっぱなし。邪魔するものは何もない。
九重山群の悠々たる景観は見事の一言。

⑤三股山1744m 10月24日

紅葉の三股山。中岳に続き感動。


硫黄山です。噴火口みたいなのがあって、そこからモクモクと噴煙が上がっているのかと思っていましたが、実際はこんな感じで煙が出ているんですね。


三股山の取付点。石でできた立派な避難小屋。ここから西峰に一気に登る。

 三股山はどちらの方角から見ても、三つの山が見えるのです。だから、三つの頂があるのかと思ったら、それは違っていました。
四つあるんです。その一つ一つを制覇しようと思いましたが、時間の都合もあり(ほんとは体力の都合)三つだけにしときました。右は一つ目の制覇。西峰です。これが一番きつかった。

二つ目の制覇は、本峰(1744m)。本峰からは、我が由布岳もはっきり見えていて、その形がまるでオニそっくり!二つのツノがしっかりついています。
眼前に北峰が!そのきれいなこと。紅葉で山が染まっています。本峰を制覇しないとこの美しさが見えないのです。
苦労して、汗を流したものでしか、この感動は訪れない。世の中よくできたものです。


北峰は、制覇しませんでした。ちょっと見ただけで、(うう険しい!)岩場が目に入りました。これは、眺めるだけがいいや。

本峰です。結構広々としています。3人そろって記念写真を。

南峰も制覇し、帰路へ。長者原に下りながら、振り返ると三股山がずっと見送ってくれていた。とても素敵な山だ。中高年の登山客も多く、賑わいの山行きだった。