パン屋の休日 食の佐伯へ №90

やって来ました、あこがれの長期休暇。
オニパンカフェは、12月27日から1月7日までの長いお休み。
電話も時々掛かってきます。「え~お休み?長いですね~!」
お客様には申し訳ないのですが、この年齢で、かつ長くお店を続けていくために、私たちとしても無理をせずにと考えての長期休暇です。
年末は、以前も訪れた佐伯へのミニトリップ。佐伯は、ほんと魅力にあふれた街ですねえ。
おいしくて新鮮な海産物。風光明美な景観。今は高速道路で結ばれてはいますが、以前は、私の住んでいた別府市からは遠く感じられる地域でしたね。
今回の佐伯ミニトリップの初発の動機。それは、創業300年の歴史を持つ「麹屋本店」への訪問。
まとまった休みがとれるこの時期、普段あまりできない、自家製酵母の研究などに時間を取りたく思っているわけで。歴史ある麹屋に一度行ってみたいと以前より思っていたのです。
それと、再度「へしこ」づくりをするための新鮮な麹を手に入れるということも動機の一つ。
この小旅行は、ママと12の月の女将も同行。3人の旅となると、私は運転専門で、後の二人は、車の中でお話に花が咲く。佐伯といえば、うまい魚ということで、何を食べるかなどと、食のお話が盛り上がり、私の酵母研究などの地味な学究的お話はどこかへ行ってしまい・・・。
まあ、それでも、忘れてはなるまいと、先ず最初に「麹屋本店」へ直行しました。

二階建ての昔の商店のような佇まい。
店内は広くなく、冷蔵庫のショーケースに入っている生麹を一袋と今話題の「塩麹」を一ケース購入しました。
12の月の女将も同じものを買っていました。
「やっと来ることができた!」などとの感嘆、感慨もなく(う~ん、残念なのですが、お店の方の応対が、ちょっと期待外れで、長いできない雰囲気だったので・・・)、そそくさと麹屋本店を後に二人の目指す新鮮な海産物を売っている「海の市場」へ車を向けました。

JR佐伯駅からほど近い所、佐伯港の海が見えるところに「海の市場」がありました。
テレビでも宣伝していることを、後になって知りました。有名なんですね。そこでのショッピングは後にして、まずは腹ごしらえということで、魚市場の一角にあった、小さなお店に入りました。

新鮮な海鮮丼や刺身定食を注文。ご飯は自分でお釜からつぎます。お刺身がとてもおいしい!あまりにおいしそうなので、半分食べた後で、写真撮影に気づく始末。全部食べてなくてよかったあ。

次はショッピングです。私のお目当ては、へしこの材料である、サバとイワシ。以前つくった時はママが「アジ」と「タイ」を買ってきてくれて、本来とは違うものになったので、今回は、しっかり自分で買わねばと思ってきたわけで。


市場の中にはたくさんの海産物が・・・。大分ってとても豊かなところなんですね。私が買ったサバはゴマサバ。一匹150円でした。とても高い立派なサバもありました。一匹2500円とか。なんでこんなに高いの?あっ、これが噂に聞く、「関サバ」なのかあ。と一人で納得。
イワシも4匹100円。今朝取れたやつで、刺身にできると言ってました。結構大きい。20センチくらい。なぜか、12の月の女将も同じ、サバとイワシを購入していました。
(帰ってから、女将にへしこをつくるための米ぬかを進呈。へしこは、塩と麹と米ぬかがあればできます)

ママは、結構たくさんのものを買っていました。アジの開きのみりん干しとかとてもおいしい!それとかタイの一夜干しとか。同じ魚なのに、一夜でも干すとアジがグ~ンと旨みを増すから不思議。それが発酵食品の力なんですね。

佐伯港(葛港)を後にして、ここまで来たのだからと、佐伯の上浦(かみうら)まで足を延ばすことにしました。上浦は大分音痴の私にとって、初めての地。でも行ってみると「な~んだあ、ここかあ!」ってだれもが言う地なのです。それは写真を見ればわかります。

ちょっと遠いので残念なのですが、「二見が浦」の「夫婦岩」のショットです。
ここに来る数日前に、テレビで夫婦岩にかける大縄作りの様子を見ていたところです。このすぐ前に、中学校があります。そこで大縄を締め、この夫婦岩に持っていくわけです。この夫婦岩の間から上る初日の出を拝むのがこの地方の慣習なのです。今年ははっきり見れなかったのじゃあないかな。でもたくさんの人たちがここに訪れたでしょうね。

そんなこんなで、2011年が幕を閉じました。
個人的には、平和な年の瀬を過ごせることに、感謝しつつ、迎えた2012年が希望の年となることを願っています。