新年がやってきた!その2

早く書かないと、新年の気分が冷めてしまう~。通常国会の論戦を聞きながら、仕込み作業をしているとついついラジオの中に意識が入り込み、生々しい現実に、私の新鮮な今年の抱負が褪せてしまいそうになる。
2010年、本当に良き年となることを願う。
さて、私ごとの続きなのだが、今考えている今年の目標を明らかにしたい。
今年で達成できる目標ではないのだが、ずっと自分の中にあった課題意識。それは酵母の研究。日本は発酵食品の宝庫と言われる。発酵の立役者である酵母のことを知っていくにつけ、その存在のすごさに驚かされる。
山香の道の駅で働いている友人から届いた干物の詰め合わせ。魚などの干物のうまいこと!こんなうまい鯵の開き食べたことない!ママの実家で作っているお味噌のうまさ!ご近所の方から頂いたたくあんのうまいこと!そして、手前みそだがオニパンの食パンのうまいこと!発酵食品の奥深さに感嘆するとともに、その仕組みや酵母の研究をしたいと以前より思ってきた。今年は少しずつその勉強を始めたいと思っている。
自然界には無数の酵母菌が生きている。様々な味や香りを醸し出す天然酵母。その酵母の活動が偶然にもパンを人間の歴史に生み出した。パンをつくる時その不思議さ楽しさに魅了され、料理もしない私が、パンだけは10数年飽きもせずつくり続けてきた。不思議の正体=酵母に、接近したいと思ったわけだ。
手始めに私も定番のぶどう酵母作りをしてみた。
以前にも試したことはあったが、あまりうまくいかなかった。安心院の天然酵母パンの店「ぱおぱお」さんのパンは、自家製酵母だが、とてもおいしい。多分ぶどう酵母でつくっているのだと思う。あれだけのパンをつくるためには、かなりの研究があったと思われる。聞けば教えてくれるかもしれないが、そこはパン屋のプライドもあってか、自分でやるしかない。
干しブドウから4日かけて酵母液をつくった。

次にその酵母液と小麦粉を混ぜて元種①をつくる。

30度程度で翌日まで発酵させておき、さらに小麦粉と酵母液を追加し、元種②をつくる。

さらに翌日、同様に小麦粉と酵母液を追加。元種③をつくる。

なぜこんなことを繰り返すのかと言うと、発酵力のある安定した種をつくるためだそうだ。要するに、えさを与え、酵母の数を増やす作業をしているとのこと。

こうしてできた元種。これを使ってパンをつくります。私はぶどう食パンをつくっ
てみました。
ジャーン!
左が自家製ぶどう酵母で作ったブドウ食パン。右は、お店で売っているあこ酵母のぶどう食パン。う~ん、ちょっと小さい。重い。生地も荒い。でもそれなりにおいしかった。

実践あるのみ。足を踏み出していれば、必ず前には進んでいるはず。私の酵母人生のスタート年としよう。